Q. なぜQRコードは3隅だけ四角いマークがあるの? A. 通常のQRコードの四角は「ファインダーパターン」という位置検出用の目印です。3隅にある非対称な配置から、コードの位置や大きさ、向きを読み取れます。斜めから撮った画像の補正には、ほかのパターンも使います。1994年にデンソーの原昌宏さんたちが開発しました。小型のマイクロQRコードなど、目印が1個の別形式もあります。
Q. なぜWi-Fiは壁を通えるの? A. Wi-Fiは2.4GHz帯や5GHz帯の電波(マイクロ波)で、電波は物質の中である程度減衰しながらも透過・回折するからです。ただし金属板はほぼ反射し、コンクリートや水は吸収が強いので、鉄筋や水槽の裏は届きにくくなります。周波数が高い5GHz帯ほど壁一枚で減衰が大きい、という使い分けの理由もここにあります。
Q. なぜパスワードは長いほど安全なの? A. 各文字を独立に一様ランダムに選ぶなら、候補数は「文字種の数の文字数乗」で増えます。英大小文字と数字の62種では、8文字は 628≈2.18×1014 通り、12文字はその 624=14776336 倍(約1478万倍)です。ただし、同じ文字の繰り返しや有名な言葉は長くても推測されやすいので、この計算をそのまま適用できません。パスワード管理ツールで長く異なるパスワードを作り、多要素認証も併用することが防御に役立ちます。
Q. GPSはどうやって自分の場所を分かるの? A. 高度約2万kmのGPS衛星が位置の計算に必要な情報と送信時刻を送り、受信機は到達時間から衛星までの「擬似距離」を求めます。受信機の時計にはずれがあるので、未知数は位置の3成分と時計のずれの計4個です。通常は適切に配置された少なくとも4衛星の信号で同時に求めます。実際には大気による遅れや反射の影響もあり、4衛星なら誤差が完全になくなるわけではありません。
Q. AIはどうやって学習しているの? A. ニューラルネットワークは、出力した答えの誤りを後ろの層から前の層へ伝えて各結び付きの重みを少しずつ修正します(誤差逆伝播法)。この「間違いが減る方向へ少しずつ動く」手法を勾配降下法と呼びます。概念の原型は1958年のパーセプトロンまでさかのぼり、2012年の画像認識コンテストでのAlexNetの圧勝をきっかけに深層学習が普及しました。
Q. なぜ電子レンジを使うとWi-Fiが遅くなることがあるの? A. 電子レンジは2.45GHz付近の電波で食品を加熱します。外部へ漏れるわずかな電波でも、近くの2.4GHz帯Wi-Fiには雑音となって通信を不安定にすることがあります。必ず起こる現象ではなく、距離や機器によります。対応機器で5GHz帯などに切り替えると、この周波数帯の干渉を避けやすくなります。
Q. コンピュータはなぜ0と1だけで動けるの? A. 電圧を「低い範囲/高い範囲」の2状態に対応させると、多少の雑音があっても状態を区別しやすいからです。実際の電圧は連続的ですが、回路はそれを0か1として扱います。AND・OR・NOTを組み合わせれば任意の有限の論理関数を表せ、記憶装置などと合わせて手順に従う計算ができます。ただしコンピュータで解けない問題もあり、「どんな問題でも解ける」という意味ではありません。
Q. 画面はなぜ赤・緑・青の3色で多くの色を出せるの? A. 一般的な人の色覚では、長・中・短波長域に異なる感度を持つ3種類の錐体の応答を利用します。画面は赤・緑・青の光の強さを変える加法混色で、多くの色と同様の刺激を作ります。ただし画面ごとに再現できる範囲(色域)があり、目に見える全ての色を出せるわけではありません。印刷のCMYKは、インクが白い紙から反射する光の一部を吸収する減法混色を利用します。
Q. スマホのバッテリーはなぜ劣化するの? A. リチウムイオン電池は充放電のたびにリチウムイオンが電極に出入りし、その過程で電極表面に反応生成物が積もり、イオンが動ける量が減っていきます。目安としてフル充放電を500回繰り返すと容量が8割程度まで落ちる製品が多いです。高温と満充電の放置が劣化を早めるため、夏の車内などは避けるのが良いとされます。
Q. 光ファイバーはどうやってデータを運ぶの? A. 細いガラス繊維の中で光を全反射させながら送り、点滅のパターンを0と1の信号として読み取ります。ガラス中の光速は毎秒約20万km(真空中の約3分の2)ですが、1本でテラビット級の通信が可能です。銅線より減衰が少ないので、海底ケーブルもほぼすべて光ファイバーです。
Q. CAPTCHAはなぜ歪んだ文字を読ませるの? A. 人間には読めるがプログラムには読みにくい画像を使って、アクセス者が人間かボットかを判別するためです。2003年ごろにカーネギーメロンの研究者たちが提案し、2007年登場のreCAPTCHAは読み取りの協力で古書の文字起こしまで進める仕組みでした。現在は「私はロボットではありません」のチェックボックスのように、マウスの動きなどの行動特徴で判定する方式が主流になっています。
Q. 削除したデータはなぜ復元できることがあるの? A. 多くのファイルシステムでは、削除はデータ本体をすぐ消すのでなく、その領域を再利用可能として管理する処理だからです。上書きされるまで本体が残る場合があります。SSDのTRIMは不要になった領域を装置に知らせる命令で、物理的な消去が必ず即座に起こるわけではありません。それでも装置側の処理により復元できなくなることがあります。復元を当てにせず、重要なデータは別の媒体にもバックアップしましょう。
Q. CPUはなぜ熱くなるの? A. 回路の切り替えで微小な容量を充放電する際のエネルギーや、切り替えていないときの漏れ電流が熱になるからです。全トランジスタが毎クロック切り替わるわけではありません。切り替えに伴う電力は、ほかの条件が同じならおおむね動作周波数に比例し、電圧の2乗に比例します。冷却ファンや放熱板は熱を逃がし、過熱による性能低下や故障を防ぎます。
Q. BluetoothとWi-Fiは何が違うの? A. どちらも2.4GHz帯の電波を使う無線通信ですが、設計思想が違います。Bluetoothは省電力で近距離向けに低速通信をする規格で、イヤホンやウェアラブル機器に向きます。Wi-Fiは消費電力と引き換えに広範囲・大容量の通信をする規格で、家のネットワーク接続に向いています。
Q. なぜウェブサイトのアドレスがhttpsだと安全と言われるの? A. TLSが通信の暗号化と改ざん検出を行い、証明書を使って接続先のドメインを確認するからです。公開鍵暗号などで認証や鍵共有を行い、実際の通信内容は主に共通鍵暗号で保護します。ただし、HTTPSはサイトの内容や運営者の誠実さを保証しません。偽サイトもHTTPSを使えるので、URLを確認し、ブラウザーの証明書警告を無視しないことが大切です。
Q. スマホの画面はなぜ指で触れるだけで操作できるの? A. 多くのスマホは静電容量式タッチパネルで、画面に薄く張った電極が微弱な電場を作り、導電性のある指が近づくとその電場の変化から接触点を割り出します。手袋や絶縁体では反応しにくいのはこのためです。静電式のアイデア自体は1965年の特許にさかのぼり、2007年の初代iPhoneで一気に主流になりました。