文章の体裁と構成技法
段落のつくり方(話題文と支持文)、要約の手順、原稿用紙やレポートの書式を身につける。
- 一段落に一つの話題を置き、話題文と支持文で段落を組み立てられる
- 削る情報の優先順位を決めて、指定字数の要約ができる
- 原稿用紙・レポートの基本的な書式(題字・一字下げ・行頭禁則)を守って書ける
段落——話題のまとまり
文章をいくつかのかたまりに分けたものが段落です。段落は「ここから新しい話題」というサインであり、読み手は段落の区切りで一息ついて全体の構造を把握します。良い段落は一段落に一つの話題だけを置きます。そして多くの場合、段落の最初の文にその段落で言いたいことを要約した話題文(トピックセンテンス)を置き、残りの支持文で具体例・理由・データによって支えます。こうすれば、話題文だけを拾い読みしても文章全体の筋が追える、読みやすい文章になります。
| 要素 | 役割 | 例(意見文の本論段落) |
|---|---|---|
| 話題文 | 段落で言いたいことを一言で示す | 校則の見直しにはよい面がある |
| 支持文 | 理由・具体例・データで話題文を支える | 自主性を育てる/現行の規定は時代に合わない |
| 結び文(あれば) | 段落を閉じて次の段落へつなぐ | だからまず服装の規定から議論したい |
- 段落を分ける目安: 話題が変わったとき・時刻や場所が移ったとき・対話が始まるとき(会話文は独立させる)
- 一字下げ: 段落の最初は一字下げして書き出すのが原則
- 行頭禁則: 句読点「、」「。」や閉じかっこ「」』)は行頭に置かない
要約の手順
- 本文全体を読み、筆者のいちばん言いたいこと(主題)を一文で言い表せるようにする
- 段落ごとの話題文を抜き出す(なければ自分で一言にまとめる)
- 重複や補足的な具体例を削る。ただし、結論に不可欠な数字・引用・条件は残す
- 本文の重要語を生かしつつ指定字数に収める(上限の 9 割前後を目安にする)
- 「主張+根拠」の骨格が残っているか、声に出して読んで確認する
要約では、情報の種類だけでなく論の中での役割を見ます。数字でも結論を支える中心的な根拠なら必要です。一方、詳しく書かれた例でも短くまとめられます。文章中の分量と重要度は必ずしも一致しません。主張・理由の関係や重要な条件を保ち、自分の意見を付け足さないようにします。
レポート・作文の書式
| 項目 | 原稿用紙の基本 |
|---|---|
| 題名 | 縦書きでは最初の行の上を二〜三マス空けるのが一般的。学校・課題の指定を優先する |
| 氏名 | 題名の次の行に書く(下すぎず、名前の下に一字分の余白) |
| 段落の始まり | 必ず一字下げして書き出す |
| 句読点 | 行頭に置かず、前の行の最後の文字と同じマスに収める。課題の指定があれば従う |
| 会話文 | かぎかっこの前で改行し、独立した行にする |
デジタルで書くレポートでは、原稿用紙の代わりに見出し・箇条書き・図表を使って構造を見せられます。ただし構成の原理は同じで、序論(課題と自分の立場)→ 本論(根拠を段落ごとに)→ 結論(主張の再確認)という型を守ると説得力が増します。提出前には、各段落に話題文があるか、脱字や誤字がないかを読み直しましょう。
「スマホの使用時間」について意見文を序論・本論・結論の 3 段落で書くとき、各段落の話題文の例を示せ。
解答・解説
序論: 「私はスマホの使用時間を自分で管理する練習が必要だと考える。」/本論: 「自分で予定を立てて振り返ることで、生活に合った使い方を考えられるからだ。」/結論: 「だから、必要に応じて家族の助けも借りながら、自分で管理する力をつけたい。」——本論では具体的な経験や資料も添えて理由を支えます。
ある段落に「昨日の実験の結果」「実験器具の使い方」「来週の予定」が混在していた。段落を分ける基準を述べ、分け方を示せ。
解答・解説
**話題(今、何について書いているか)の一致**が基準。結果の段落・器具の段落・予定の段落の三つに分け、それぞれの第一文に話題文を置く。
200 字の要約のとき、本文に「主張・理由 2 つ・具体例 3 つ・数字データ 1 件」があった。削る対象と残す対象を述べよ。
解答・解説
種類と件数だけでは決められない。主張と中心的な理由を残し、補足的な具体例や重複は圧縮する。数字が重要な根拠なら残す。理由を省いて論の関係が変わらないか、本文と設問の条件を確かめる。
原稿用紙で書いていて、行の 1 字目に「。」を打とうとした。どう処理すべきか。
解答・解説
行頭に句点を置かず、**前の行の最後の文字と同じマスに収める**。文字に重ねて読めなくしないよう、マス内の適切な位置に小さく書く。学校や課題に別の指定があれば従う。
問1. 段落の最初に置く、段落の内容を要約した文を何と呼ぶか。
問2. 要約のとき、最初に削るのにふさわしい要素はどれか。
問3. 原稿用紙で段落を始めるときの正しい書き方はどれか。