文章の体裁と構成技法

段落のつくり方(話題文と支持文)、要約の手順、原稿用紙やレポートの書式を身につける。

この単元の目標
  • 一段落に一つの話題を置き、話題文と支持文で段落を組み立てられる
  • 削る情報の優先順位を決めて、指定字数の要約ができる
  • 原稿用紙・レポートの基本的な書式(題字・一字下げ・行頭禁則)を守って書ける
📑 目次
  1. 段落——話題のまとまり
  2. 要約の手順
  3. レポート・作文の書式

段落——話題のまとまり

文章をいくつかのかたまりに分けたものが段落です。段落は「ここから新しい話題」というサインであり、読み手は段落の区切りで一息ついて全体の構造を把握します。良い段落は一段落に一つの話題だけを置きます。そして多くの場合、段落の最初の文にその段落で言いたいことを要約した話題文(トピックセンテンス)を置き、残りの支持文で具体例・理由・データによって支えます。こうすれば、話題文だけを拾い読みしても文章全体の筋が追える、読みやすい文章になります。

要素役割例(意見文の本論段落)
話題文段落で言いたいことを一言で示す校則の見直しにはよい面がある
支持文理由・具体例・データで話題文を支える自主性を育てる/現行の規定は時代に合わない
結び文(あれば)段落を閉じて次の段落へつなぐだからまず服装の規定から議論したい
  • 段落を分ける目安: 話題が変わったとき・時刻や場所が移ったとき・対話が始まるとき(会話文は独立させる)
  • 一字下げ: 段落の最初は一字下げして書き出すのが原則
  • 行頭禁則: 句読点「、」「。」や閉じかっこ「」』)は行頭に置かない

要約の手順

  1. 本文全体を読み、筆者のいちばん言いたいこと(主題)を一文で言い表せるようにする
  2. 段落ごとの話題文を抜き出す(なければ自分で一言にまとめる)
  3. 重複や補足的な具体例を削る。ただし、結論に不可欠な数字・引用・条件は残す
  4. 本文の重要語を生かしつつ指定字数に収める(上限の 9 割前後を目安にする)
  5. 「主張+根拠」の骨格が残っているか、声に出して読んで確認する

要約では、情報の種類だけでなく論の中での役割を見ます。数字でも結論を支える中心的な根拠なら必要です。一方、詳しく書かれた例でも短くまとめられます。文章中の分量と重要度は必ずしも一致しません。主張・理由の関係や重要な条件を保ち、自分の意見を付け足さないようにします。

レポート・作文の書式

項目原稿用紙の基本
題名縦書きでは最初の行の上を二〜三マス空けるのが一般的。学校・課題の指定を優先する
氏名題名の次の行に書く(下すぎず、名前の下に一字分の余白)
段落の始まり必ず一字下げして書き出す
句読点行頭に置かず、前の行の最後の文字と同じマスに収める。課題の指定があれば従う
会話文かぎかっこの前で改行し、独立した行にする

デジタルで書くレポートでは、原稿用紙の代わりに見出し・箇条書き・図表を使って構造を見せられます。ただし構成の原理は同じで、序論(課題と自分の立場)→ 本論(根拠を段落ごとに)→ 結論(主張の再確認)という型を守ると説得力が増します。提出前には、各段落に話題文があるか、脱字や誤字がないかを読み直しましょう。

例題

「スマホの使用時間」について意見文を序論・本論・結論の 3 段落で書くとき、各段落の話題文の例を示せ。

解答・解説

序論: 「私はスマホの使用時間を自分で管理する練習が必要だと考える。」/本論: 「自分で予定を立てて振り返ることで、生活に合った使い方を考えられるからだ。」/結論: 「だから、必要に応じて家族の助けも借りながら、自分で管理する力をつけたい。」——本論では具体的な経験や資料も添えて理由を支えます。

練習問題
  1. ある段落に「昨日の実験の結果」「実験器具の使い方」「来週の予定」が混在していた。段落を分ける基準を述べ、分け方を示せ。

    解答・解説

    **話題(今、何について書いているか)の一致**が基準。結果の段落・器具の段落・予定の段落の三つに分け、それぞれの第一文に話題文を置く。

  2. 200 字の要約のとき、本文に「主張・理由 2 つ・具体例 3 つ・数字データ 1 件」があった。削る対象と残す対象を述べよ。

    解答・解説

    種類と件数だけでは決められない。主張と中心的な理由を残し、補足的な具体例や重複は圧縮する。数字が重要な根拠なら残す。理由を省いて論の関係が変わらないか、本文と設問の条件を確かめる。

  3. 原稿用紙で書いていて、行の 1 字目に「。」を打とうとした。どう処理すべきか。

    解答・解説

    行頭に句点を置かず、**前の行の最後の文字と同じマスに収める**。文字に重ねて読めなくしないよう、マス内の適切な位置に小さく書く。学校や課題に別の指定があれば従う。

確認クイズ

問1. 段落の最初に置く、段落の内容を要約した文を何と呼ぶか。

問2. 要約のとき、最初に削るのにふさわしい要素はどれか。

問3. 原稿用紙で段落を始めるときの正しい書き方はどれか。

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