余りで見つける周期:色の並びから曜日まで

同じまとまりを取り除くと何が残るかを考え、割り算の余りを周期の位置と結び付ける。「何番目」と「何日後」の違い、余りの足し算、一の位の繰り返しを段階的に学ぶ。

この単元の目標
  • 割られる数を「割る数×商+余り」で表し、余りの範囲を説明できる
  • 周期の長さと出発点を決め、余りから繰り返しの位置を求められる
  • 「n番目」と「n回進んだ後」の数え方の違いを説明できる
  • 余りだけで和の余りを求められる理由と、再び割る必要性を説明できる
  • 周期が続く根拠を確かめて、曜日や累乗の一の位を求められる
📑 目次
  1. 1.余りは「まとまりを取り除いた残り」
  2. 2.一周した分を取り除けば、同じ位置に戻る
  3. 3.曜日では、今日は0日後
  4. 4.余りどうしを足してもよい理由
  5. 5.一の位にも周期がある:続く理由を確かめる
  6. 6.練習:周期・数える量・対応を順に書く
  7. まとめ:余りにする前に、出発点を決める

1.余りは「まとまりを取り除いた残り」

23枚のカードを5枚ずつの束にすると、4束と3枚になります。束を一つ増やして28枚にしても、ばらのカードは3枚のままです。枚数は違っても、5枚のまとまりを取り除いた後の様子は同じ。これが、余りだけに注目してよい場面の出発点です。

23=5×4+3,28=5×5+323=5\times4+3,\qquad 28=5\times5+3

ここでは、割られる数Nを0以上の整数、割る数mを正の整数とします。商qは作れるまとまりの個数、余りrは残った個数です。余りがm以上ならもう一つまとまりを作れるので、余りは必ず0以上m未満にします。割る数0は使えません。

N=mq+r,q,r∈Z,q≥0,0≤r<mN=mq+r,\qquad q,r\in\mathbb Z,\quad q\ge0,\quad 0\le r<m
23=5×3+8は等式として正しくても、5で割った「商3、余り8」とはいえません。8枚からさらに5枚の束を作れるからです。また、23÷5=4.6の小数部分0.6が余りなのではありません。0.6束分は5×0.6=3枚分にあたります。
例題1:同じ余りをもつ数を見つける

0以上30以下の整数のうち、6で割ると2余る数をすべて求めよう。

解答・解説

①「6枚の束と2枚」と考えてN=6q+2と置く。②q=0から増やすと2、8、14、20、26、32、…となる。③32は範囲を超えるので、答えは2、8、14、20、26の5個。各数から2を引くと6の倍数になり、6ずつ増やしたので途中の候補も漏れていません。2÷6の商は0、余りは2です。

2.一周した分を取り除けば、同じ位置に戻る

赤・青・黄・緑の順にカードを並べ、その4枚のまとまりを何度も繰り返します。5番目は1番目と同じ赤、9番目も赤です。繰り返すまとまりの長さを周期と呼びます。この並びでは4が周期です。一周分の4枚を取り除いても、まとまりの中での位置は変わりません。

4で割った余りその位置の番号の例色
11、5、9、13赤
22、6、10、14青
33、7、11、15黄
04、8、12、16緑(まとまりの最後)
例題2:大きな番号でも、残った位置だけ見る

上の並びの202番目と204番目のカードは何色か。1番目を赤とする。

解答・解説

①周期は4。②202=4×50+2だから、50組を取り除くと次の組の2枚目が残り、青。③204=4×51+0だから、51組がちょうど終わる位置で、最後の緑です。余り0を「カードがない」と解釈しないことが大切です。

もう一つの数え方は、1番目を出発点として「何回隣へ進むか」を数える方法です。1番目へ行くには0回、2番目へ行くには1回なので、n番目へ行く移動回数はn−1回です。202番目なら201=4×50+1。赤から1回進んで青となり、先ほどの答えと一致します。

n−1=mq+s(0≤s<m)⟹n番目は、最初から s回進んだ位置n-1=mq+s\quad(0\le s<m)\quad\Longrightarrow\quad n\text{番目は、最初から }s\text{回進んだ位置}
「番号nを割る方法」では余り0がまとまりの最後、「移動回数n−1を割る方法」では余り0が出発点です。両方とも正しい方法ですが、余りと位置の対応を途中で入れ替えると1個ずれます。まず1番目と4番目で自分の対応表を試しましょう。

3.曜日では、今日は0日後

曜日は月・火・水・木・金・土・日と7日で一周します。今日を水曜日とすると、7日後も14日後も水曜日。何週間あったかを取り除いて、残りの日数だけ進めば十分です。ここでは日付や月の日数は計算せず、日付が1回変わることを1日進むこととして扱います。

水曜日から進む日数の余り(7で割る)曜日
0水曜日
1木曜日
2金曜日
3土曜日
4日曜日
5月曜日
6火曜日
例題3:「50日後」と「50日目」を分ける

ある水曜日から50日後は何曜日か。また、その水曜日を1日目とする50日目は何曜日か。

解答・解説

①50日後は日付を50回進める。50=7×7+1なので、水曜日から1日進んだ木曜日。②水曜日を1日目とする50日目は49日後。49=7×7で余り0なので水曜日。③最初の2日だけ書くと「1日目=0日後、2日目=1日後」となり、1を引く理由を確認できます。

「何日前」なら余りの分だけ後ろへ進めます。水曜日の17日前は、17=7×2+3より3日前と同じ。火・月・日と戻って日曜日です。この方法では負の数の割り算を使わずに考えられます。

4.余りどうしを足してもよい理由

5枚ずつ束にした二つの山を合わせるとき、すでにある束は余りに影響しません。ばらのカードだけを合わせれば、新しい余りがわかります。ただし、ばらを合わせて5枚以上になったら、もう一度束を作ります。「余りを足した数」が、そのまま最終的な余りとは限りません。

🔍 同じ正の整数mで割ったときの和

  1. 二つの数を束と余りに分ける
    A=ma+r,B=mb+s(0≤r,s<m)A=ma+r,\qquad B=mb+s\qquad(0\le r,s<m)

    A、B、a、b、r、sは0以上の整数、mは正の整数。

  2. まとまり部分を一緒にする
    A+B=m(a+b)+(r+s)A+B=m(a+b)+(r+s)

    m(a+b)はmで割り切れる。したがってr+sをmで割った余りだけを調べればよい。

例題4:元の数が不明でも和の余りはわかる

0以上の整数Aは5で割ると4余り、0以上の整数Bは5で割ると3余る。A+Bを5で割った余りは何か。

解答・解説

①ばらの部分だけを合わせて4+3=7。②7=5×1+2なので、余りは2。③式でもA+B=5(a+b)+7=5(a+b+1)+2と書けます。例えばA=14、B=8なら和は22で余り2ですが、式はこの一例に限らず成り立ちます。

余りを比較・計算するときは「何で割るか」をそろえます。例えば8は5で割ると3余りますが、3で割ると2余ります。割る数を省いて「8の余りは3」とだけいうのは不十分です。

5.一の位にも周期がある:続く理由を確かめる

0以上の整数の一の位は、10で割った余りです。例えば127=10×12+7の一の位は7。これを3倍すると、10×12を3倍した部分は依然として10の倍数なので、新しい一の位は7×3=21の一の位だけで決まります。大きな数の全部を計算する必要がありません。

N=10q+r⟹3N=10(3q)+3r(0≤r<10)N=10q+r\quad\Longrightarrow\quad 3N=10(3q)+3r\qquad(0\le r<10)

3の累乗は、3を1個、2個、3個、…と掛けた数です。一の位だけを順に3倍すると、3→9→7→1→3となります。同じ一の位に戻れば、次も同じ「3倍する」操作をするため、その先も同じ並びになります。数個の結果が似ているだけでなく、次の状態の決まり方が同じことが周期の根拠です。

指数累乗一の位
133
299
3277
4811
52433(出発点に戻る)
例題5:3の26乗の一の位

3263^{26}の一の位を、累乗全体を計算せずに求めよう。

解答・解説

①指数1からの一の位は3、9、7、1の周期4。②26=4×6+2だから、この並びの2番目にあたる9が答えです。③指数4なら余り0で一の位1となるので、対応のずれがないかも確認できます。この対応表は指数が1以上の整数の場合に使っています。

6.練習:周期・数える量・対応を順に書く

理由まで説明する練習
  1. 0以上40以下の整数で、7で割ると4余る数をすべて求めよう。

    解答・解説

    4、11、18、25、32、39。7q+4にq=0、1、2、3、4、5を入れる。次は46で40を超えるので、これで全部。

  2. 星・丸・三角の順で繰り返す並びの75番目と76番目は何か。1番目を星とする。

    解答・解説

    75番目は三角、76番目は星。75=3×25で余り0は組の最後。76=3×25+1で次の組の最初になる。

  3. ある金曜日から45日後は何曜日か。また、その金曜日を1日目とする45日目は何曜日か。

    解答・解説

    45日後は月曜日。45=7×6+3より、土・日・月と3日進む。45日目は44日後で44=7×6+2だから日曜日。

  4. 0以上の整数AとBは、8で割るとそれぞれ6と7余る。A+Bを8で割った余りを求めよう。

    解答・解説

    5。8の倍数部分を除き、6+7=13をもう一度8で割る。13=8+5なので余り5。13は8以上であり、そのまま余りにはできない。

  5. 3403^{40}の一の位を求めよう。

    解答・解説

    1。一の位は指数1から3、9、7、1の周期4。40=4×10で余り0なので、4番目の1に対応する。

確認クイズ

問1. 29を6で割った商と余りの正しい組は?

問2. 白・黒・赤・青・黄を繰り返す並びで、1番目が白なら100番目は?

問3. 月曜日を1日目とした14日目は何曜日?

問4. 9で割ると7余る数と、9で割ると8余る数の和を9で割った余りは?

まとめ:余りにする前に、出発点を決める

  1. 一周の長さを決める。曜日なら7、指定された色の並びなら一組の枚数を使う。
  2. 何を数えているかを確かめる。番号と移動回数は1だけ違う場合がある。
  3. 割り算でまとまりを取り除き、0以上で割る数未満の余りにする。
  4. 余りを答えの位置に戻す。特に余り0を小さい例で確かめる。
ここでは合同式の記号を使わず、整数の割り算の等式だけで説明しました。カードや曜日の設定は学習用です。実測・統計データや特定の日付の曜日を根拠にしておらず、近似は使っていません。累乗の一の位では、十進法と整数の掛け算を用いて周期が続くことを確かめています。
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