二次曲線と複素数平面
焦点を用いた二次曲線の定義、極形式とド・モアブルの定理。
- 楕円・双曲線の定義と方程式を扱える
- 極形式で複素数の積・商・累乗を計算できる
二次曲線
| 曲線 | 定義 | 標準形 |
|---|---|---|
| 楕円 | 2焦点までの距離の和が一定 | |
| 双曲線 | 2焦点までの距離の差の絶対値が一定 | |
| 放物線 | 焦点と準線への距離が等しい |
複素数平面
極形式では積は「絶対値を掛けて偏角を足す」。ド・モアブルの定理により累乗・累乗根が機械的に計算できます。1 の n 乗根は単位円上に等間隔に並びます。
のとき を求めよ。
解答・解説
より **16**
距離の条件から、曲線の大きさを読む
二次曲線の式は形を丸暗記するものではなく、点が守る距離の約束を座標で書いたものです。楕円なら2か所の目印までの距離の合計が一定で、片方に近づく分だけ他方から遠ざかります。たとえば2焦点が(−c,0)、(c,0)で距離の和が2aなら、横の端は(±a,0)。縦の端(0,b)では二つの距離が等しく、それぞれaなので、直角三角形からb²+c²=a²になります。ここではa>c>0とし、潰れた線分を除きます。
双曲線では距離の差の絶対値が2aです。焦点(±c,0)を結ぶ線分より差が小さい非退化な場合はc>aとなり、楕円と大小関係が逆です。標準形x²/a²−y²/b²=1のx切片は±aですが、y切片はありません。放物線y²=4pxではp≠0で、焦点(p,0)と準線x=−pの間の中点が頂点(0,0)です。
楕円 の長軸の両端と焦点を求め、点(3,0)から2焦点までの距離の和を確かめよ。
解答・解説
x=0とするとy=±5、y=0とするとx=±3なので長軸はy軸方向、両端は(0,±5)。焦点までの距離cはc²=25−9=16よりc=4で、焦点は(0,±4)。(3,0)からはどちらも√(3²+4²)=5なので和は10、すなわち長軸の長さ2×5と一致する。
複素数の掛け算が回転になる理由
複素数z=x+iyを点(x,y)として見ると、絶対値は原点からの距離、偏角は正の実軸からの向きです。地図上の位置を「東に何歩、北に何歩」で言うか、「距離と方角」で言うかの違いだと考えられます。非零の複素数ならr>0として極形式に書け、偏角は360°の整数倍だけ変えても同じ点を表します。0の絶対値は0ですが、向きは決まらず偏角は定義しません。
🔍 加法定理で積の偏角を読む
- 二つの極形式を掛ける
- 実部と虚部をまとめる
- 三角関数の加法定理を使う
距離はrs、向きはα+β。商なら割る数が0でないとき距離を割り、向きを引く。
複素数z=2−iに2iを掛けた数wを求め、原点からの距離と向きの変化を説明せよ。
解答・解説
w=2i(2−i)=2+4iなので点(2,−1)が(2,4)へ移る。2iの絶対値は2、偏角は90°なので、原点のまわりに反時計回りに90°回転して距離を2倍する変換。元の絶対値は√5、像は√20=2√5で、座標からの計算も一致する。
座標の曲線と複素数の軌跡をつなぐ
複素数αに対応する点からzまでの距離は|z−α|です。したがって|z−α|=R(R>0)は中心α、半径Rの円、|z−α|+|z−β|=L(α≠β、L>|α−β|)は焦点α、βの楕円です。複素数の式でも距離の約束は変わりません。式を見たら、引き算でどの点から測っているかを言葉にしてみましょう。
双曲線 の頂点と焦点を求めよ。
解答・解説
a=4、b=3、c²=16+9=25よりc=5。正の項はxの項なので頂点(±4,0)、焦点(±5,0)。焦点は頂点より原点から遠い。
iを掛ける変換で、点−1+2iはどこへ移るか。
解答・解説
i(−1+2i)=−2−i。座標で(−1,2)→(−2,−1)となり、原点まわり反時計回り90°回転に対応する。絶対値はどちらも√5。
z³=8を満たすすべての複素数zを求めよ。
解答・解説
絶対値は2、偏角は0°、120°、240°。よって2、−1+√3i、−1−√3iの3個。各偏角を3倍すると360°の整数倍となり、絶対値の3乗は8になる。
複素数zが|z−1|+|z+1|=4を満たすとき、対応する点(x,y)の軌跡の方程式を求めよ。
解答・解説
焦点(±1,0)、距離の和2a=4の楕円。a=2、c=1なのでb²=4−1=3、方程式はx²/4+y²/3=1。距離の和4が焦点間距離2より大きく、非退化な楕円となる。
問1. 楕円x²/4+y²/16=1の長軸の方向は?
問2. 偏角を定義できない複素数は?
問3. 非零の複素数zに絶対値1、偏角30°の複素数を掛けると?