食べ物の雑学

保存に強いハチミツ、お茶の酸化、辛味の成分——食卓の化学。

ハチミツは適切な保存で傷みにくい食品です。 糖濃度が高く微生物が利用できる水が少ないことや酸性であることが、増殖を抑えます。ただし無菌ではなく、吸湿や水の混入で発酵することもあります。古代のハチミツが安全に食べられるという話を、食品の安全性の根拠にはできません。ボツリヌス菌の芽胞が含まれる可能性があるため、1歳未満の乳児には加熱したものも含めて与えません。
緑茶・烏龍茶・紅茶の原料は同じ種のチャです。 大きな違いは製法で、緑茶は早く加熱して葉の酵素による酸化を抑え、烏龍茶は部分的に、紅茶は十分に酸化を進めます。製茶でいう「発酵」は、これらの場合、主に葉自身の酵素による酸化で、微生物による発酵とは区別します。チャにも品種があり、適した製法や香味は異なるので、「品種の違いはない」という意味ではありません。
ワサビと唐辛子では辛味成分が違います。 ワサビの主な辛味成分アリルイソチオシアネートは揮発しやすく鼻にも刺激を与えます。唐辛子のカプサイシンは揮発しにくく、口の中に灼熱感を起こします。どちらも主に刺激を受け取る感覚神経を介した感覚で、ワサビの辛さが単なる「におい」、唐辛子だけが「痛み」という区分ではありません。

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