ベクトル解析——流れを読む演算子
grad・div・rot で場の空間構造を捉え、積分定理で体積計算を面積計算へ落とす。
この単元の目標
- 勾配・発散・回転の物理的意味を説明できる
- ガウスの発散定理を使って体積積分を面積分に変換できる
3つの演算子
| 演算子 | 定義 | 意味 |
|---|---|---|
| 勾配 grad f | 最も急な増加方向のベクトル | |
| 発散 div F | 湧き出しの強さ(源か吸込みか) | |
| 回転 rot F | 渦の強さ(回転成分) |
マクスウェル方程式や流体力学はすべてこの言語で書かれます。たとえば「電荷がない場所では 」=電場の湧き出しがない、という文です。
積分定理
「内部の湧き出しの総量=境界から出ていく流量」。3次元の体積計算を表面の計算に置き換えられます。ストークスの定理はその回転版です。
例題
に対し を求めよ。
解答・解説
**3**。原点から放射状に広がる場で、どこでも一定の湧き出しがある。
練習問題
の勾配を求めよ。
解答・解説
二階偏導関数が連続なスカラー場について を示せ。
ヒント
偏微分の順序交換(混合二次微分は等しい)。
解答・解説
各成分が などとなりゼロ。これは**勾配場は渦なし**という向きの証明です。逆向きに大域的ポテンシャルの存在を示すには、領域の単連結性などが必要です。
の rot を求めよ。
解答・解説
——原点周りの剛体回転に対応。
確認クイズ(ベクトル解析)
問1. div F > 0 となる点には何があるか。
問2. ガウスの発散定理の利点は?
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