比例・反比例のグラフと式の読み方(詳細版)

式とグラフを行き来して読み替える。係数 a の読み取り、双曲線の性質、直線と双曲線の判定法を習得する。

この単元の目標
  • グラフ上の1点の座標から比例・反比例の式を求めることができる
  • 反比例のグラフで「点と両軸で囲まれる長方形の面積が一定」であることを説明できる
  • 点の座標の組から、それが比例・反比例のどちらのグラフ上にあるかを判定できる
📑 目次
  1. 式とグラフを行き来する
  2. グラフから式を読み取る
  3. 直線か双曲線かを見分ける判定法

式とグラフを行き来する

比例 y=axy = ax のグラフは原点を通る直線、反比例 y=axy = \dfrac{a}{x} のグラフは原点に対称な双曲線です。このレッスンでは「式からグラフの形を予想する」と「グラフから式を読み取る」という双方向の読み替えを徹底的に練習します。グラフ上の点の座標が1つわかれば、係数 aa はただ1つに決まることが鍵になります。

項目比例 y=axy = ax反比例 y=axy = \dfrac{a}{x}
グラフの形原点を通る直線原点対象の双曲線
a>0a > 0 のときの位置第1・第3象限第1・第3象限
a<0a < 0 のときの位置第2・第4象限第2・第4象限
変化のようすy÷xy \div x が一定(等比的に増減)x×yx \times y が一定(片方が増えると片方は減る)
xx の範囲0 を含むすべての値x≠0x \neq 0(原点は通らない)
y=ax,y=axy = ax, \qquad y = \dfrac{a}{x}

グラフから式を読み取る

グラフ上の点 P(p,q)P(p, q) がわかれば、比例なら a=q÷pa = q \div p、反比例なら a=p×qa = p \times q と計算するだけで式が確定します。点が2つ以上与えられた場合でも、どちらの点を使って計算しても同じ aa になります。これは「2つの点が同じグラフ上にある」ことの裏返しであり、グラフの一致性の判定にも使えます。

P(p, q) on the graph  ⟹  a=qp (proportional),a=pq (inverse)P(p,\ q) \text{ on the graph} \implies a = \dfrac{q}{p} \ \text{(proportional)}, \quad a = pq \ \text{(inverse)}

🔍 反比例のグラフと長方形の面積——なぜ「かけると一定」なのか

  1. Step 1: グラフ上の点を式に代入する
    P(p, q)∈y=ax  ⟹  q=apP(p,\ q) \in y = \dfrac{a}{x} \implies q = \dfrac{a}{p}

    グラフ上の点は必ず式を満たします。これがすべての出発点です。

  2. Step 2: 両辺に p を掛ける
    pq=ap q = a

    点 PP と xx 軸・yy 軸で囲まれる長方形の面積は縦横 p×qp \times q なので、その面積は常に aa と一致します。

  3. Step 3: 別の点でも同じ
    P2(p2, q2) on the curve  ⟹  p2q2=aP_2(p_2,\ q_2) \text{ on the curve} \implies p_2 q_2 = a

    どこで切り取っても面積 aa の長方形が作れます。

  4. Step 4: 結論
    area=∣a∣(a<0 のときは第2・第4象限)\text{area} = |a| \quad (a < 0 \text{ のときは第2・第4象限})

    双曲線とは「面積 ∣a∣|a| の長方形の頂点を滑らかにつないだ軌跡」なのです。この性質は入試でも頻出です。

例題 1

反比例のグラフが点 (3,−6)(3, -6) を通るとき、このグラフの式を求めよ。また、点 (−2,k)(-2, k) がこのグラフ上にあるとき、kk の値を求めよ。

解答・解説

a=3×(−6)=−18a = 3 \times (-6) = -18 なので y=−18xy = -\dfrac{18}{x}。k=−18÷(−2)=k = -18 \div (-2) = **99**

直線か双曲線かを見分ける判定法

与えられた点たちが「比例のグラフ」か「反比例のグラフ」か迷ったら、座標の組ごとに2つの値を計算して比べます。y÷xy \div x がどの点でも等しければ比例、x×yx \times y がどの点でも等しければ反比例です。どちらも一定にならなければ、その点たちは同じ直線・双曲線の上にはありません。この判定は表形式で出題されると特に有効です。

点の与えられ方計算方法結論
y÷xy \div x を各点で比較商がすべて等しい比例 y=axy = ax のグラフ上
x×yx \times y を各点で比較積がすべて等しい反比例 y=axy = \dfrac{a}{x} のグラフ上
商も積も一定でない両方を確認して不一致どちらのグラフにも載らない
練習問題
  1. 比例のグラフが点 (−4,10)(-4, 10) を通るとき、このグラフの式を求めよ。

    ヒント

    a=y÷xa = y \div x を計算する。

    解答・解説

    a=10÷(−4)=−52a = 10 \div (-4) = -\dfrac{5}{2}、よって y=−52xy = -\dfrac{5}{2}x

  2. 反比例 y=axy = \dfrac{a}{x} のグラフが点 (6,−2)(6, -2) を通る。(1) aa の値 (2) 点 (−3,k)(-3, k) における kk の値を求めよ。

    解答・解説

    (1) a=−12a = -12 (2) k=−12÷(−3)=k = -12 \div (-3) = **44**

  3. 双曲線 y=16xy = \dfrac{16}{x} 上の点 P(2,8)P(2, 8) と、xx 軸・yy 軸で囲まれる長方形の面積を求めよ。

    ヒント

    長方形の面積は x×yx \times y。

    解答・解説

    2×8=2 \times 8 = **1616**(係数 aa と一致する)

  4. 点 (2,6)(2, 6) を通る比例の直線と、同じ点を通る反比例の双曲線のもう1つの共有点を求めよ。

    ヒント

    連立すると 3x2=123x^2 = 12。

    解答・解説

    y=3xy = 3x と xy=12xy = 12 から 3x2=123x^2 = 12、x=±2x = \pm 2。もう1点は **(−2,−6)(-2, -6)**

確認クイズ

問1. 反比例 y=12xy = \dfrac{12}{x} のグラフがある象限はどれか。

問2. 点 (4,3)(4, 3) は次のどのグラフ上にあるか。

問3. 比例 y=axy = ax のグラフ上の点 P(p,q)P(p, q) について、常に成り立つ关系はどれか。

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