この単元の目標- 平方根の性質(積・商・累乗)を使い、12 のような根号を整理できる
- 分母の有理化ができ、その理由(分母に根号を残さない)を説明できる
- x=2 を含む式の値を、x2=2 を利用して工夫して求めることができる
📑 目次
- 平方根とは
- 平方根の性質(積・商・累乗)
- 分母の有理化
- $x = \sqrt{2}$ を含む式の値
平方根とは
x2=a となる x を $a$ の平方根 といい、正の数 a に対しては正と負の2つあります。正のほうを根号 を使って表し、負のほうは −a と書きます。16 や 41 のように平方数なら根号はきれいにはずれますが、2 や 3 のような数は小数で書き表せないので、根号のまま扱う のが数学の作法です。根号の中身が最小になるまで整理しておくと、以後の計算がすべて楽になります。
平方根の性質(積・商・累乗)
- 積: ab=ab(a>0, b>0。負の数は中学では扱わない)
- 商: ba=ba
- 累乗と逆算: (a)2=a、a>0 で a2=b なら a=b
- 根号の中は因数分解 して平方数を外へ追い出す: 72=36×2=62
a+b=a+b です。9+16=25=5 なのに 9+16=7 となり一致しません。和・差には分配のような規則がありません。また a2=∣a∣ が必要になる点は高校内容ですが、根号は 非負 であることと合わせて覚えておきましょう。 例題 1
48、18−8 をそれぞれ計算せよ。
解答・解説
48=16×3=43。18−8=32−22=2(中身を揃えると同類項のように足せる)
分母の有理化
分数の分母に根号があるとき、分母と分子に同じ値を掛けて分母の根号を外す 操作を有理化といいます。分母が無理数のままだと大小比較や加減算がしづらく、誤差の議論にも不便です。分母を整数にそろえておくのが計算上も表記上も有利で、答案でも有理化までが正式な答えとされます。
🔍 二重根号 $\sqrt{5 + 2\sqrt{6}}$ の処理手順
- Step 1: 中身を「平方の形」に組み立てる目標を設定する
p,q が根号を含むとき、有理部分 p2+q2 と根号部分 2pq に分けて読み取ります。
- Step 2: 条件を読み取る
積が 6 で和が 5 となる正の数の組を探します。これはたすきがけと同じ探索です。
- Step 3: 組を見つけて平方完成
(2+3)2=5+26 と確かに展開できます。
- Step 4: 根号を外す
2+3>0 なので正の平方根を選びます。符号チェックを忘れないこと。
| 形 | 処理 | 例 |
|---|
| 単純な分母の根号 | 分子・分母に同じ根号を掛ける | 31=33 |
| 二項の分母(共役) | たし引きの組で掛ける(和と差の積) | 2+11=2−1 |
| 二重根号 | (p+q)2 の形に組み立てる | 6+25=5+1 |
| 同類の整理 | 中身を揃えて係数を足し引き | 52−32=22 |
例題 2
5−23 を分母に根号が残らない形にせよ。
解答・解説
分母・分子に 5+2 を掛けると (5)2−223(5+2)=13(5+2)=35+6
$x = \sqrt{2}$ を含む式の値
x=2 のとき x2=2 という関係が使えます。x2 が現れたら即座に 2 に置き換え、x3=x⋅x2=2x のように 次数を下げて整理 するのが基本戦略です。逆に x1=22 のように分数が絡むときは有理化を組み合わせると見通しがよくなります。代入は最後の手段と考え、まず式の変形で次数を下げるのが上級者の解き方です。
例題 3
x=2 のとき、x3−2x2+3x−4 の値を求めよ。
解答・解説
x2=2, x3=2x を代入すると 2x−4+3x−4=5x−8=52−8
練習問題
75、27+12 を計算せよ。
ヒント
中身を平方数との積に分解する。
解答・解説
75=53、27+12=33+23=43
75 を有理化せよ。
ヒント
分子・分母に 7 を掛ける。
解答・解説
757
7−210 を計算せよ。
ヒント
7=5+2 と分けて (5−2)2 の形を作る。
解答・解説
(5−2)2=5+2−210=7−210 なので 5−2
x=3 のとき、x3+x2−4x の値を求めよ。
ヒント
x2=3、x3=3x を代入して次数を下げる。
解答・解説
3x+3−4x=4−x=4−3
確認クイズ
問1. 50 を最も簡単に表したものはどれか。
問2. 2−11 を有理化するとどれか。
問3. x=5 のとき x2−5 の値はどれか。