練習: 原子・分子と化学変化
化学反応式と質量保存の法則を、計算問題で確認する。
- 原子数の比と質量比を区別して計算できる
- 一方の物質が余るときの生成物と残量を求められる
- 気体の出入りを含めて質量保存の収支を立てられる
全部足す前に「反応した分」を決める
なぜ材料が残るのでしょう。パン2枚とチーズ1枚で作るサンドイッチなら、パンが余ってもチーズが尽きれば作れません。化学変化でも、物質ごとに決まった割合で反応するため、一方が余ることがあります。質量保存は「できた物質だけ=入れた材料全部」ではなく、生成物+反応せず残った物質=反応前の物質全部です。以下は与えられた比を使う紙上の計算で、実験の提案ではありません。
原子の個数と質量の比は違う
水ではH原子とO原子の個数比は2:1ですが、O原子1個はH原子1個のおよそ16倍の質量です。そのため質量比は2:16=1:8。軽い球2個と重い球1個では重さの比が2:1にならないのと同じです。計算では問題に与えられた近似の質量比を使い、「個数なのかgなのか」を数字の横に書きましょう。
反応する水素と酸素の質量比を1:8とする。水素3.0 gと酸素32.0 gがあり、反応できる限り水になるという計算モデルで、水と残った物質の質量を求めよ。
解答・解説
水素3.0 gに必要な酸素は3.0×8=24.0 g。32.0 gあるので酸素が8.0 g余る。水は反応した分の合計3.0+24.0=**27.0 g**。**酸素8.0 g**と合わせて35.0 gとなり、最初の3.0+32.0に一致する。
気体の分も同じ「収支表」に入れる
| 量る範囲 | 質量が変わって見える理由 |
|---|---|
| 容器と内部だけ | 外へ出た気体は量れず、外から入った気体は加わる |
| 反応に関係する物質すべて | 出入りした気体も含めれば反応前後で質量は等しい |
架空の記録では、反応前の容器と内容物の合計は85.6 g、反応後は84.5 gだった。外へ出たものは生成した気体だけで、液体の蒸発・飛散、空気の流入はない。この気体の質量は?
解答・解説
**1.1 g**。反応前85.6=反応後84.5+出た気体、と置く。気体まで含めた全体は85.6 gのまま。液体も蒸発した場合は、この差をすべて反応でできた気体の質量とはいえない。
水素と酸素の反応質量比を1:8とする。水素2 g、酸素24 gが反応できる限り水になる計算で、水と余る酸素は何gか。
解答・解説
必要な酸素は2×8=16 g。**水18 g、酸素8 g**。18+8=26 gで最初の合計と等しい。
同じ比1:8で、水素5 g、酸素16 gからできる水と余る水素は何gか。
解答・解説
酸素16 gと反応する水素は16÷8=2 g。**水18 g、水素3 g**。水素を全部使うには酸素が足りない。
容器と内容物の合計が72.8 gから71.6 gになった。外へ出たのは気体だけで他の出入りはないとする。気体の質量と、気体を含めた反応後の全質量を答えよ。
解答・解説
**気体1.2 g、全質量72.8 g**。72.8−71.6=1.2、71.6+1.2=72.8。
水 を構成する水素と酸素の質量比はおよそ である。水 9 g 中に含まれる酸素の質量を求めよ。
ヒント
9 g を 1:8 の比で分ける。
解答・解説
**8 g**。
を最も簡単な係数に直せ。
解答・解説
****(各係数を 2 で割る)。
マグネシウムが空気中で燃えて酸化マグネシウムになる変化で、燃やす前後で**変わらない**ものを答えよ。
解答・解説
**反応に関わるマグネシウムと酸素をすべて含めた原子の種類・数、全体の質量**。原子の結びつき方が変わる。固体だけの質量は、空気中の酸素が加わる分だけ増える。
問1. 水 の分子 1 個に含まれる原子の数は?
問2. 化学変化の前後で必ず保存されているものはどれか。
問3. 水素 4 g と酸素 32 g を完全に反応させて水を作ると、できる水の質量は?