微分法の拡張と応用

積・商の微分、合成関数の微分、接線と増減の応用。

この単元の目標
  • 積・商・合成関数の微分公式を使える
  • 関数の増減・極値・グラフの概形を描ける
📑 目次
  1. 微分の公式
  2. 三角関数・指数対数の微分
  3. 積分と体積
  4. 練習(極限ドリル)
  5. 小ネタ: 複利の極限としての e

微分の公式

(fg)′=f′g−fg′g2,{f(g(x))}′=f′(g(x))g′(x)\left( \frac{f}{g} \right)' = \frac{f'g - fg'}{g^2}, \qquad \left\{ f(g(x)) \right\}' = f'(g(x)) g'(x)

合成関数の公式(連鎖律)は「外側を先に微分 × 内側の微分」。たとえば y=sin⁡2xy = \sin 2x なら y′=cos⁡2x×2=2cos⁡2xy' = \cos 2x \times 2 = 2\cos 2x です。

三角関数・指数対数の微分

f(x)f'(x)
sin⁡x\sin xcos⁡x\cos x
cos⁡x\cos x−sin⁡x-\sin x
exe^xexe^x(微分しても変わらない!)
log⁡x\log x1x\dfrac{1}{x}
例題

f(x)=xe−xf(x) = x e^{-x} (x≥0x \ge 0) の最大値を求めよ。

解答・解説

f′(x)=e−x(1−x)f'(x) = e^{-x}(1 - x) より x = 1 で極大かつ最大。最大値 f(1)=e−1f(1) = e^{-1}

f′(x0)=0.000f'(x_0) = 0.000(接線の傾き)

赤い破線が接線。x₀ = ±1 の付近で傾きが 0 になる=極値(極大・極小)になっていることを確かめましょう。

プレイグラウンド: 接線の傾きと極値の関係(数学IIからの発展)
定義域と符号まで確認する微分
  1. f(x)=xlog⁡xf(x)=x\log x(x>0x>0、log⁡\log は自然対数)の最小値を求めよ。

    ヒント

    積の微分を使い、導関数が負から正に変わる点を調べます。

    解答・解説

    f′(x)=log⁡x+1f'(x)=\log x+1 より、0<x<e−10<x<e^{-1} で負、x>e−1x>e^{-1} で正。したがって x=e−1x=e^{-1} で最小値 −e−1-e^{-1} をとります。f′(x)=0f'(x)=0 を解くだけでなく、定義域全体での増減を確認することが大切です。

  2. y=e2xsin⁡xy=e^{2x}\sin x の x=0x=0 における接線を求めよ。

    ヒント

    積と合成関数の微分を組み合わせ、接点と傾きを別々に求めます。

    解答・解説

    y′=e2x(2sin⁡x+cos⁡x)y'=e^{2x}(2\sin x+\cos x)。x=0x=0 で y=0y=0、y′=1y'=1 なので接線は y=xy=x。e2xe^{2x} の微分では内側の 2x2x の導関数 2 を掛け忘れないようにします。

積分と体積

∫abf(x) dx,V=π∫ab{f(x)}2dx  (x軸まわり)\int_a^b f(x)\,dx, \qquad V = \pi \int_a^b \left\{ f(x) \right\}^2 dx \; (\text{x軸まわり})

回転体の体積は、細い円板(半径 f(x)、厚さ dx)の体積 πf(x)2dx\pi f(x)^2 dx を積み上げるものとして導けます。区分求積の考え方そのものです。

例題

y=xy = \sqrt{x} (0≤x≤10 \le x \le 1) を x 軸のまわりに1回転させてできる体積を求めよ。

解答・解説

V=π∫01x dx=π2V = \pi \displaystyle\int_0^1 x\,dx = \dfrac{\pi}{2}

数学IIIの積分は部分積分・置換積分が武器になります。(fg)′=f′g+fg′(fg)' = f'g + fg' を移項した ∫f′g=[fg]−∫fg′\displaystyle\int f'g = [fg] - \int fg' が部分積分の本体です。

練習(極限ドリル)

第 1 問
次の極限を求めよ。 lim⁡x→∞1x2+24x2+3\lim_{x \to \infty} \frac{1x^2 + 2}{4x^2 + 3}

紙に解いてから「答えを見る」で採点しよう。問題は無限に生成できます。

激ムズ無限ドリル: 因数分解・有名極限・∞/∞ 型の極限がランダムに出題されます

小ネタ: 複利の極限としての e

読み込み中…
複利を細かく回すと元金は e 倍で頭打ち——lim(1+1/n)ⁿ = e を体感する
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