この単元の目標- 内分点の座標と、条件に合う直線の方程式を求められる
- 中心・半径から円の方程式を立て、一般形から中心・半径を読み取れる
- 点と直線の距離を求め、直線と円や2円が接する条件を使える
📑 目次
- 1 内分点は「Aから何割進むか」で考える
- 2 直線の方程式と例外
- 3 円の方程式は距離の2乗
- 4 点と直線の距離を導く
- 5 接するとは共有点がちょうど1個
1 内分点は「Aから何割進むか」で考える
異なる2点 A(x1,y1),B(x2,y2) に対し、AP:PB=m:n(m,n>0)となる線分上の点を内分点といいます。AからBへ全体の m/(m+n) だけ進むので、各座標にその割合の変化を加えます。m が大きいほどPはBに近づきます。
中点Mは m=n の場合です。内分点の公式ではAの座標にn、Bの座標にmを掛けます。暗記に不安があれば x=x1+m+nm(x2−x1) と書き直すと、係数を取り違えずに済みます。
2 直線の方程式と例外
点 (x0,y0) を通り傾きkの直線は y−y0=k(x−x0)。2点を通る直線では、x1=x2 なら k=(y2−y1)/(x2−x1) とします。x1=x2 なら垂直な直線 x=x1 であり、傾きを計算しません。一般形 ax+by+c=0 では (a,b)=(0,0) が必要です。
傾きがともに定義される2直線では、平行なら傾きが等しく、垂直なら傾きの積が −1 です。水平線と垂直線も互いに垂直ですが、積の公式では扱えません。一般形で b=0 のときの傾きは −a/b であり、aそのものではありません。
例題1 内分点を通る垂直な直線
A(1,2),B(7,6) とする。AP:PB=1:2 となる内分点Pを求め、Pを通り直線ABに垂直な直線の方程式を求めよ。
解答・解説
P=((2⋅1+7)/3,(2⋅2+6)/3)=(3,10/3)。ABの傾きは (6−2)/(7−1)=2/3 なので求める傾きは −3/2。y−10/3=−(3/2)(x−3) より 9x+6y−47=0。検算するとPで 27+20−47=0。またAからPへの変化 (2,4/3) はPからBへの変化 (4,8/3) の半分なので内分比も正しい。
3 円の方程式は距離の2乗
中心 C(h,k) から距離r(r>0)の点全体が円です。距離の公式を2乗すると (x−h)2+(y−k)2=r2。例えば x2+y2−4x+6y−12=0 を平方完成すると (x−2)2+(y+3)2=25 なので、中心 (2,−3)、半径5と読み取れます。
右辺は半径ではなく半径の2乗です。また平方完成した右辺が0なら1点、負なら実数座標を持つ点は存在せず、通常の円ではありません。直径の両端が与えられたら、中心は中点、半径は2点間の距離の半分です。
4 点と直線の距離を導く
点 P(x0,y0) と直線 ax+by+c=0 の距離は、垂線の足Hまでの長さです。直線に垂直な方向では座標の変化を (at,bt) と表せます。これは直線方向の変化 (b,−a) と直角になる方向です。以下では a2+b2>0 とします。
🔍 垂線の足を求め、長さに直す
- ① 垂直な方向にHを置く
a,bがともに0でないとき、この方向の傾きb/aと元の直線の傾き−a/bの積は−1。aまたはbが0でも、水平・垂直な方向になり同じ置き方が使える。
- ② Hが直線上にある条件を使う
Hの座標を直線の式に代入して、未知数tを決定する。
- ③ PHを距離の公式で計算
距離は非負なので絶対値を忘れない。直線の式を定数倍しても分子・分母が同じ倍率になり、距離は変わらない。
5 接するとは共有点がちょうど1個
- 円の中心と直線の距離をd、半径をrとすると、d<r は共有点2個、d=r は接する、d>r は共有点なし。接点は中心から下ろした垂線の足。
- 半径 r1,r2>0 の相異なる2円では、中心間距離 d=r1+r2 なら外接、d=∣r1−r2∣>0 なら内接。
- ∣r1−r2∣<d<r1+r2 なら2円は2点で交わる。同じ中心・同じ半径の円は一致し、接するとはいわない。
例題2 円に接する平行な2直線
円 (x−2)2+(y−1)2=4 と直線 3x+4y−c=0 が接するような実数cをすべて求めよ。
解答・解説
中心 (2,1)、半径2。中心と直線の距離が2だから ∣3⋅2+4⋅1−c∣/5=2、すなわち ∣10−c∣=10。よって c=0,20。2本あるのは、同じ向きの接線が円の両側にあるため。検算はそれぞれ ∣10∣/5=2、∣−10∣/5=2。
練習問題:条件を式に翻訳する
A(−1,3),B(5,−1) の線分を AP:PB=2:3 に内分するPを求めよ。
ヒント
AからBへの変化 (6,−4) の2/5だけ進む。
解答・解説
P=(−1+(2/5)6,3−(2/5)4)=(7/5,7/5)。Aからの変化 (12/5,−8/5) とBまでの変化 (18/5,−12/5) の長さの比は2:3。
A(1,0),B(5,6) を直径の両端とする円の方程式を求めよ。
ヒント
中心は中点。半径の2乗はABの距離の2乗の1/4。
解答・解説
中心 (3,3)、r2=((5−1)2+(6−0)2)/4=13。よって (x−3)2+(y−3)2=13。AもBも代入すると 4+9=13 を満たす。
円 x2+y2=4 と円 (x−5)2+(y−12)2=r2 が接するとき、r>0 をすべて求めよ。
ヒント
中心間距離は13。外接なら 13=2+r、内接なら 13=∣r−2∣。
解答・解説
外接では r=11。内接では r−2=13 または r−2=−13 より r=15,−11 だが、正の半径なので15のみ。答えは r=11,15。それぞれ半径の和・差が13になる。
確認クイズ
問1. 異なる2点 (2,−1),(2,4) を通る直線の方程式は?
問2. 中心 (1,2)、半径1の円と直線 3x+4y−6=0 の共有点は何個?