正規分布と中心極限定理
なぜ世の中に正規分布が多いのか。中心極限定理と大数の法則、区間推定への入口。
この単元の目標
- 正規分布の密度関数と標準化を扱える
- 中心極限定理を述べて応用を説明できる
- 大数の法則と中心極限定理の違いを区別できる
正規分布
平均 、標準偏差 をパラメータにもつ釣り鐘型の分布。 に変換することを標準化といい、 は標準正規分布に従います。「68–95–99.7 則」(±1σ に約 68%、±2σ に約 95%)は実務上の目安として重要です。
中心極限定理(CLT)
独立同分布の標本で、平均 と分散 をもつとき、標本平均は十分大きな n で近似的に正規分布に従う——これが統計的推測の土台です。母集団の分布を知らなくても「平均 ± 誤差」の区間推定や検定ができるのは CLT のおかげです。
- 大数の法則: で標本平均が に「ほぼ一致していく」(収束の話)
- 中心極限定理:揺らぎ を標準誤差 で割った量の分布が標準正規分布に近づく(分布の形の話)
- 誤差は でしか減らない——精度を 10 倍にするにはデータを 100 倍に
二項分布 は 程度なら正規分布 で近似できます(ド・モアブル=ラプラスの定理)。試験問題でも頻出の近似です。
例題
サイコロを 900 回投げたとき、出目の合計が 3000 を超える確率は概ねどの程度か。(, )
解答・解説
独立に投げた公平なサイコロの合計 は近似的に に従う。 より **約 99.8%** で 3000 を超える
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